今はネットが主流の社会なので、やっぱりニュースなんかもほとんどネットで読んでしまいます。でも新聞を読む習慣があるので、次の日の朝刊を読むと「あれ?これ昨日ネットで読んだじゃん!」となるのがチラホラ。
”ネットが飲み込むのか?テレビ離れ・新聞離れ”のときにも書きましたが、ネット上で流布した情報が新聞記事になるまで、一日か一晩くらいのタイムラグが発生しているワケです。
ほんの4、5年前までは新聞という紙(神?)媒体はなくならないと本気で思っておりましたが、ふと今思うとなんかそうでもナイ気がします…
その当時の話で、コピーライターさんと「紙の視認性は間違いなく不動のものだから、新聞はなくならないよね」という結論に至っていたのですが、その間にブログとかがこれだけ普及しちゃって「画面で文字を読む」という行為に慣れてしまうと、むしろ新聞なんて文字が小さくて読みづらいだけ。
人間というのは環境に慣れるものなのですねw
情報は遅い上に、読みづらい、金もかかるっていうんじゃ「新聞が無くなる日」は思っているよりも遠くないかもしれません…
群雄割拠する地獄絵図
河北の記事から引用しようと思ってたら、頼みの河北新報 コルネットに載ってない(T_T) という事でググったら中国新聞ニュースに載ってましたのでそちらから。 なんか言い回しまでソックリ…というか同じ記事?記者というかソース元は一緒なんでしょうか?中国新聞ニュース:新聞、ネット企業に反撃 ニュース供給者の強み発揮という事で各勢力が群雄割拠する地獄絵図の完成です!!新聞業界がインターネット分野での取り組みを本格化させている。各社とも「紙」の新聞制作の片手間的な位置付けにとどまっていたネット上のニュース活動を、紙と並ぶもう一方の柱に据え、資金と人材を投入。最強のニュース供給者として、一斉にグーグルなどネット企業への反撃に出た形だ。地方紙同士や全国紙同士の提携が続いており、業界は激動している。
今月一日、突如発表された読売新聞グループ本社、朝日新聞社、日本経済新聞社の全国紙三社のインターネット分野を中心とする業務提携は、新聞業界の内外に大きな波紋を広げた。三社は二〇〇八年初めをメドに、共通のニュースサイトを立ち上げる。
新聞社同士のネット分野での提携では地方紙を中心とする五十二社と共同通信社が先行し、全国新聞ネット(東京)を設立。〇六年十二月にニュースサイト「47NEWS」(よんななニュース)がスタートした。四十七都道府県と共同通信のニュースを束ねたサイトだ。
一方、過激な戦略で話題をさらったのがマイクロソフトと組んだ産経新聞社だ。今月一日スタートした「MSN産経ニュース」は新聞社の常識を覆し、新聞締め切り前のスクープ記事を速報する。開設初日はアクセスが殺到、つながりにくい状態が続いた。
産経新聞社の住田良能社長は「ネットと紙の融合を加速させる」と、発想の転換での先行ぶりをアピールした。
毎日新聞社は九月末までマイクロソフトと組んでいたが、十月一日からは単独で、新たに「毎日jp」をスタート。ブログとの連携を強めるなどしてコンテンツの充実を図っている。
しかしまぁMSNの身軽さには感服しますwww
新聞は紙からネット主体の広告収益モデルへ
新聞とネットというのは相反するものだと思っていました。その辺は「新聞 ネット批判」とか「毎日新聞 ネット君臨」とかでググっていただくと分かると思います。なんでこんな事態になっているのかというと…
まぁそれだけ新聞業界もケツに火がついたって事なのでしょうかw
新聞各社がネット分野にこぞって力を入れ始めたのは、ネット空間での新聞の存在感低下への危機感と、新聞こそ最強のニュース供給者であるとの自負からだ。
一方、ネット空間で大きな支配力を持つネット企業は「ビジネスとして成り立つかは、どれだけ人を集められるか次第」と、新聞社の反転攻勢にお手並み拝見の構えだ。ヤフーの幹部は「広告などの収益源は人が集まるところに発生する。人を集められるところなら、われわれも組んでいきたい」と、早くも商機を探っている。
著書「新聞社 破綻はたんしたビジネスモデル」で複数新聞社の販売網統合を提言していた毎日新聞元常務(営業・総合メディア担当)の河内孝かわち・たかしさんは、「朝日、読売には民放キー局も関係があり、日経が加われば巨大な連合。言論寡占化の恐れがある。早く朝日、読売以外の極を作るべきだ」と語る。
一方、月刊誌「サイゾー」などを発行するインフォバーンの代表取締役会長の小林弘人こばやし・ひろと氏は、三社の提携について「アクセス数をもとに広告を集めることを図ろうとしているのではないか。しかし、今回の協業が、新聞三社の膨らみ過ぎた組織を維持するまでに収益を上げるものとは思えない」と語る。購読者層の高齢化が進む中、新聞社にとって若年層が重視するネット部門の収益化も重要な経営課題といえる。
結局のところ新聞そのものが売れなくなって来ているので、ネット主体に広告収益モデルにビジネスをシフトさせて延命を図ろうという事なのでしょう。
それだけ新聞の発行部数が減ってきているという事でしょうか?
新聞を読む世帯数が減っている
実際問題として新聞の発行部数ってどうなってるんだろうと思いネットで調べました。「社団法人 日本新聞協会」のデータによると下記のようになっております。
※なんか引用していいのかどうか分からなかったです…ダメだったらすぐ下げますm(_ _)m
社団法人 日本新聞協会:新聞の発行部数と世帯数の推移発行部数の合計を単体でみるとあまり変化は無いように感じますが、「1世帯あたり部数」の項目に注目してみると、1993年には1.33部だったのが2006年には1.02部にまで下がっています。
(単位=部)
年 合計 種類別 発行形態別 世帯数 1世帯あたり部数 一般紙 スポーツ紙 セット部数 朝刊単独部数 夕刊単独部数 1993 52,433,451 46,072,744 6,360,707 19,609,860 30,780,669 2,042,922 43,077,126 1.22 1994 52,600,502 46,224,993 6,375,509 19,323,903 31,269,026 2,007,573 43,665,843 1.20 1995 52,854,538 46,511,872 6,342,666 19,192,139 31,645,109 2,017,290 44,235,735 1.19 1996 53,555,803 46,975,839 6,579,964 19,149,499 32,421,288 1,985,016 44,830,961 1.19 1997 53,765,074 47,262,982 6,502,092 18,933,926 32,841,903 1,989,245 45,498,173 1.18 1998 53,669,866 47,289,617 6,380,249 18,739,890 32,952,880 1,977,096 46,156,796 1.16 1999 53,757,281 47,464,599 6,292,682 18,460,759 33,381,465 1,915,057 46,811,712 1.15 2000 53,708,831 47,401,669 6,307,162 18,187,498 33,702,727 1,818,606 47,419,905 1.13 2001 53,680,753 47,559,052 6,121,701 18,013,395 33,862,600 1,804,758 48,015,251 1.12 2002 53,198,444 47,390,027 5,808,417 17,616,627 33,900,896 1,680,921 48,637,789 1.09 2003 52,874,959 47,282,645 5,592,314 17,464,928 33,781,260 1,628,771 49,260,791 1.07 2004 53,021,564 47,469,987 5,551,577 17,341,993 34,066,442 1,613,129 49,837,731 1.06 2005 52,568,032 47,189,832 5,378,200 17,111,533 33,927,821 1,528,678 50,382,081 1.04 2006 52,310,478 47,056,527 5,253,951 16,789,314 34,047,660 1,473,504 51,102,005 1.02
発行部数は朝夕刊セットを1部として計算。
セット紙を朝・夕刊別に数えた場合は、69,099,792部(2006年10月現在)。
各年10月、新聞協会経営業務部調べ。
世帯数は各年3月31日現在の住民基本台帳による。
新聞を取っている世帯数との対比なのかな?と思って調べたところ、総務省発表の日本の世帯数と合致しますので、完全に日本の総世帯数という事のようです。
問題は発行部数じゃなくて、純粋に新聞をとる世帯数が減っているという事だったんですね…。
ちょっと情報ソースは失念しちゃったのですが、どこだかでマンションが新築されたときに、新聞拡張の受付を1階の入口前に設けてもイイよという話になったそうです。そんじゃっていうんで数紙が共同で机を並べたそうですが、全200戸のうちで新聞をとったのは19戸だけだったという話を聞きました。
そりゃそうでしょうねw
じゃあ収益も下がって来て新聞社が潰れるという事なんでしょうか?
広告収益と企業成長率の鈍化
「社団法人 日本新聞協会」のデータに財務関係もありました。社団法人 日本新聞協会:新聞の総売上高の推移おや?総売上高はあんまり変わってない?!
(単位:億円)
年 新聞業計/構成比% 販売収入/構成比% 広告収入/構成比% その他収入/構成比% 1992 24,021 100.0 11,572 48.2 8,858 36.9 3,591 14.9 1993 23,295 100.0 11,947 51.3 8,086 34.7 3,262 14.0 1994 23,977 100.0 12,555 52.4 8,112 33.8 3,310 13.8 1995 24,256 100.0 12,732 52.5 8,409 34.7 3,116 12.9 1996 25,029 100.0 12,864 51.4 8,965 35.8 3,200 12.8 1997 25,293 100.0 12,903 51.0 9,127 36.1 3,264 12.9 1998 24,848 100.0 12,927 52.0 8,584 34.6 3,337 13.4 1999 24,688 100.0 12,876 52.2 8,448 34.2 3,365 13.6 2000 25,223 100.0 12,839 50.9 9,012 35.7 3,372 13.4 2001 24,890 100.0 12,858 51.7 8,687 34.9 3,345 13.4 2002 23,873 100.0 12,796 53.6 7,823 32.8 3,254 13.6 2002年度* 23,721 100.0 12,747 53.7 7,709 32.5 3,265 13.8 2003年度 23,576 100.0 12,640 53.6 7,544 32.0 3,392 14.4 2004年度 23,797 100.0 12,573 52.8 7,550 31.7 3,674 15.4 2005年度 24,193 100.0 12,562 51.9 7,440 30.8 4,191 17.3
※2002年度以降、調査期間を暦年から年度に変更
とはいってもウン千億円単位で変動はありますがw
という事で構成比に注目。広告収入の比率が下がって、その他収入があがってきている。
ついでにもう一個データがありました。
社団法人 日本新聞協会:新聞広告費、新聞広告量の推移おぉ!広告費と掲載率がのきなみダウンしています!
年 広告費 新聞広告量 GDP 総広告費 新聞広告費 新聞総段数 新聞総広告量 新聞広告掲載率 国内総生産 (億円) (億円) (段) (段) (%) (億円) 1994 51,682 11,211 12,968,546 5,195,960 40.1 4,865,517 1995 54,263 11,657 13,280,850 5,428,943 40.9 4,935,881 1996 57,715 12,379 13,724,898 5,744,886 41.9 5,042,619 1997 59,961 12,636 13,968,110 5,867,343 42.0 5,152,491 1998 57,711 11,787 13,918,032 5,689,025 40.9 5,048,429 1999 56,996 11,535 15,110,286 6,041,898 40.0 4,976,286 2000 61,102 12,474 15,608,410 6,266,043 40.1 5,029,899 2001 60,580 12,027 16,080,180 6,295,949 39.2 4,977,197 2002 57,032 10,707 16,040,310 6,041,053 37.7 4,913,122 2003 56,841 10,500 16,029,258 5,960,076 37.2 4,902,940 2004 58,571 10,559 16,239,632 6,015,619 37.0 4,983,284 2005 59,625 10,377 16,375,876 6,111,902 37.3 5,013,434 2006 59,954 9,986 16,510,830 6,080,737 36.8 5,075,597
電通「日本の広告費」、「電通広告年鑑」をもとに作成。国内総生産は内閣府「国民経済計算年報」および「国民所得統計速報」による。いずれも暦年の数字。
以上の事から考えますと、企業としての新聞社は成長が鈍化、そして広告収入が下がり続けている事の焦りから、いわゆる「その他の収入」にあたるネット部門を強化していこうという戦略なのでしょう。
広告メディアのネットへのシフトが加速
もうすでに始まっていますが、いままで4大媒体と呼ばれていた”テレビ・新聞・ラジオ・雑誌”の図式が崩れ始めています。今回の一連の新聞業界のネット参入劇は、結果的に広告媒体のネットへのシフトが加速するという事になるでしょう。
この辺の流れと情報をうまく取り入れていかないと、これからの広告業界では生き残れないというのは事実です。
今さら「純粋なジャーナリズムです」なんてキレイ事はありえませんので、この流れで行くと紙としての「新聞」はどんどん無くなって、ニュースサイトやポータルサイト、コミュニティ的なサービスを運営するサービスベンダーに変貌して行くのではないでしょうか?
「新聞」という存在が無くなる日は遠くないかもしれませんね…
