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新聞が無くなる日は遠くないかもしれない

河北新報07-10-08朝刊記事「新聞業界、ネット本格展開」
先日、河北新報を読んでいたら気になる記事が。 「新聞業界、ネット本格展開」だそうで。

今はネットが主流の社会なので、やっぱりニュースなんかもほとんどネットで読んでしまいます。でも新聞を読む習慣があるので、次の日の朝刊を読むと「あれ?これ昨日ネットで読んだじゃん!」となるのがチラホラ。
”ネットが飲み込むのか?テレビ離れ・新聞離れ”のときにも書きましたが、ネット上で流布した情報が新聞記事になるまで、一日か一晩くらいのタイムラグが発生しているワケです。

ほんの4、5年前までは新聞という紙(神?)媒体はなくならないと本気で思っておりましたが、ふと今思うとなんかそうでもナイ気がします…
その当時の話で、コピーライターさんと「紙の視認性は間違いなく不動のものだから、新聞はなくならないよね」という結論に至っていたのですが、その間にブログとかがこれだけ普及しちゃって「画面で文字を読む」という行為に慣れてしまうと、むしろ新聞なんて文字が小さくて読みづらいだけ。
人間というのは環境に慣れるものなのですねw

情報は遅い上に、読みづらい、金もかかるっていうんじゃ「新聞が無くなる日」は思っているよりも遠くないかもしれません…

群雄割拠する地獄絵図

河北の記事から引用しようと思ってたら、頼みの河北新報 コルネットに載ってない(T_T) という事でググったら中国新聞ニュースに載ってましたのでそちらから。 なんか言い回しまでソックリ…というか同じ記事?記者というかソース元は一緒なんでしょうか?
中国新聞ニュース:新聞、ネット企業に反撃 ニュース供給者の強み発揮

 新聞業界がインターネット分野での取り組みを本格化させている。各社とも「紙」の新聞制作の片手間的な位置付けにとどまっていたネット上のニュース活動を、紙と並ぶもう一方の柱に据え、資金と人材を投入。最強のニュース供給者として、一斉にグーグルなどネット企業への反撃に出た形だ。地方紙同士や全国紙同士の提携が続いており、業界は激動している。



 今月一日、突如発表された読売新聞グループ本社、朝日新聞社、日本経済新聞社の全国紙三社のインターネット分野を中心とする業務提携は、新聞業界の内外に大きな波紋を広げた。三社は二〇〇八年初めをメドに、共通のニュースサイトを立ち上げる。


 新聞社同士のネット分野での提携では地方紙を中心とする五十二社と共同通信社が先行し、全国新聞ネット(東京)を設立。〇六年十二月にニュースサイト「47NEWS」(よんななニュース)がスタートした。四十七都道府県と共同通信のニュースを束ねたサイトだ。


 一方、過激な戦略で話題をさらったのがマイクロソフトと組んだ産経新聞社だ。今月一日スタートした「MSN産経ニュース」は新聞社の常識を覆し、新聞締め切り前のスクープ記事を速報する。開設初日はアクセスが殺到、つながりにくい状態が続いた。
 産経新聞社の住田良能社長は「ネットと紙の融合を加速させる」と、発想の転換での先行ぶりをアピールした。


 毎日新聞社は九月末までマイクロソフトと組んでいたが、十月一日からは単独で、新たに「毎日jp」をスタート。ブログとの連携を強めるなどしてコンテンツの充実を図っている。
という事で各勢力が群雄割拠する地獄絵図の完成です!!
しかしまぁMSNの身軽さには感服しますwww


新聞は紙からネット主体の広告収益モデルへ

新聞とネットというのは相反するものだと思っていました。その辺は「新聞 ネット批判」とか「毎日新聞 ネット君臨」とかでググっていただくと分かると思います。

なんでこんな事態になっているのかというと…


 新聞各社がネット分野にこぞって力を入れ始めたのは、ネット空間での新聞の存在感低下への危機感と、新聞こそ最強のニュース供給者であるとの自負からだ。


 一方、ネット空間で大きな支配力を持つネット企業は「ビジネスとして成り立つかは、どれだけ人を集められるか次第」と、新聞社の反転攻勢にお手並み拝見の構えだ。

 ヤフーの幹部は「広告などの収益源は人が集まるところに発生する。人を集められるところなら、われわれも組んでいきたい」と、早くも商機を探っている。



 著書「新聞社 破綻はたんしたビジネスモデル」で複数新聞社の販売網統合を提言していた毎日新聞元常務(営業・総合メディア担当)の河内孝かわち・たかしさんは、「朝日、読売には民放キー局も関係があり、日経が加われば巨大な連合。言論寡占化の恐れがある。早く朝日、読売以外の極を作るべきだ」と語る。


 一方、月刊誌「サイゾー」などを発行するインフォバーンの代表取締役会長の小林弘人こばやし・ひろと氏は、三社の提携について「アクセス数をもとに広告を集めることを図ろうとしているのではないか。しかし、今回の協業が、新聞三社の膨らみ過ぎた組織を維持するまでに収益を上げるものとは思えない」と語る。

 購読者層の高齢化が進む中、新聞社にとって若年層が重視するネット部門の収益化も重要な経営課題といえる。

まぁそれだけ新聞業界もケツに火がついたって事なのでしょうかw

結局のところ新聞そのものが売れなくなって来ているので、ネット主体に広告収益モデルにビジネスをシフトさせて延命を図ろうという事なのでしょう。
それだけ新聞の発行部数が減ってきているという事でしょうか?


新聞を読む世帯数が減っている

実際問題として新聞の発行部数ってどうなってるんだろうと思いネットで調べました。
「社団法人 日本新聞協会」のデータによると下記のようになっております。
※なんか引用していいのかどうか分からなかったです…ダメだったらすぐ下げますm(_ _)m
社団法人 日本新聞協会:新聞の発行部数と世帯数の推移
(単位=部)
合計種類別発行形態別世帯数1世帯あたり部数
一般紙スポーツ紙セット部数朝刊単独部数夕刊単独部数
199352,433,45146,072,7446,360,70719,609,86030,780,6692,042,92243,077,1261.22
199452,600,50246,224,9936,375,50919,323,90331,269,0262,007,57343,665,8431.20
199552,854,53846,511,8726,342,66619,192,13931,645,1092,017,29044,235,7351.19
199653,555,80346,975,8396,579,96419,149,49932,421,2881,985,01644,830,9611.19
199753,765,07447,262,9826,502,09218,933,92632,841,9031,989,24545,498,1731.18
199853,669,86647,289,6176,380,24918,739,89032,952,8801,977,09646,156,7961.16
199953,757,28147,464,5996,292,68218,460,75933,381,4651,915,05746,811,7121.15
200053,708,83147,401,6696,307,16218,187,49833,702,7271,818,60647,419,9051.13
200153,680,75347,559,0526,121,70118,013,39533,862,6001,804,75848,015,2511.12
200253,198,44447,390,0275,808,41717,616,62733,900,8961,680,92148,637,7891.09
200352,874,95947,282,6455,592,31417,464,92833,781,2601,628,77149,260,7911.07
200453,021,56447,469,9875,551,57717,341,99334,066,4421,613,12949,837,7311.06
200552,568,032 47,189,8325,378,20017,111,53333,927,8211,528,67850,382,081 1.04
200652,310,47847,056,527 5,253,951 16,789,31434,047,6601,473,50451,102,0051.02

発行部数は朝夕刊セットを1部として計算。
セット紙を朝・夕刊別に数えた場合は、69,099,792部(2006年10月現在)。
各年10月、新聞協会経営業務部調べ。
世帯数は各年3月31日現在の住民基本台帳による。
発行部数の合計を単体でみるとあまり変化は無いように感じますが、「1世帯あたり部数」の項目に注目してみると、1993年には1.33部だったのが2006年には1.02部にまで下がっています。
新聞を取っている世帯数との対比なのかな?と思って調べたところ、総務省発表の日本の世帯数と合致しますので、完全に日本の総世帯数という事のようです。
問題は発行部数じゃなくて、純粋に新聞をとる世帯数が減っているという事だったんですね…。

ちょっと情報ソースは失念しちゃったのですが、どこだかでマンションが新築されたときに、新聞拡張の受付を1階の入口前に設けてもイイよという話になったそうです。そんじゃっていうんで数紙が共同で机を並べたそうですが、全200戸のうちで新聞をとったのは19戸だけだったという話を聞きました。
そりゃそうでしょうねw

じゃあ収益も下がって来て新聞社が潰れるという事なんでしょうか?


広告収益と企業成長率の鈍化

「社団法人 日本新聞協会」のデータに財務関係もありました。
社団法人 日本新聞協会:新聞の総売上高の推移
(単位:億円)
新聞業計/構成比%販売収入/構成比%広告収入/構成比%その他収入/構成比%
199224,021100.011,57248.28,85836.93,59114.9
199323,295100.011,94751.38,08634.73,26214.0
199423,977100.012,55552.48,11233.83,31013.8
199524,256100.012,73252.58,40934.73,11612.9
199625,029100.012,86451.48,96535.83,20012.8
199725,293100.012,90351.09,12736.13,26412.9
199824,848100.012,92752.08,58434.63,33713.4
199924,688100.012,87652.28,44834.23,36513.6
200025,223100.012,83950.99,01235.73,37213.4
200124,890100.012,85851.78,68734.93,34513.4
200223,873100.012,79653.67,82332.83,25413.6
2002年度*23,721100.012,74753.77,70932.53,26513.8
2003年度23,576100.012,64053.67,54432.03,39214.4
2004年度23,797100.012,57352.87,55031.73,67415.4
2005年度24,193100.012,56251.97,44030.84,19117.3

※2002年度以降、調査期間を暦年から年度に変更
おや?総売上高はあんまり変わってない?!
とはいってもウン千億円単位で変動はありますがw

という事で構成比に注目。広告収入の比率が下がって、その他収入があがってきている。
ついでにもう一個データがありました。

社団法人 日本新聞協会:新聞広告費、新聞広告量の推移
広告費新聞広告量GDP
総広告費新聞広告費新聞総段数新聞総広告量新聞広告掲載率国内総生産
(億円)(億円)(段)(段)(%)(億円)
199451,68211,21112,968,5465,195,96040.14,865,517
199554,26311,65713,280,8505,428,94340.94,935,881
199657,71512,37913,724,8985,744,88641.95,042,619
199759,96112,63613,968,1105,867,34342.05,152,491
199857,71111,78713,918,0325,689,02540.95,048,429
199956,99611,53515,110,2866,041,89840.04,976,286
200061,10212,47415,608,4106,266,04340.15,029,899
200160,58012,02716,080,1806,295,94939.24,977,197
200257,03210,70716,040,3106,041,05337.74,913,122
200356,84110,50016,029,2585,960,07637.24,902,940
200458,57110,55916,239,6326,015,61937.04,983,284
200559,62510,37716,375,8766,111,90237.35,013,434
200659,9549,98616,510,8306,080,73736.85,075,597

電通「日本の広告費」、「電通広告年鑑」をもとに作成。国内総生産は内閣府「国民経済計算年報」および「国民所得統計速報」による。いずれも暦年の数字。
おぉ!広告費と掲載率がのきなみダウンしています!

以上の事から考えますと、企業としての新聞社は成長が鈍化、そして広告収入が下がり続けている事の焦りから、いわゆる「その他の収入」にあたるネット部門を強化していこうという戦略なのでしょう。


広告メディアのネットへのシフトが加速

もうすでに始まっていますが、いままで4大媒体と呼ばれていた”テレビ・新聞・ラジオ・雑誌”の図式が崩れ始めています。

今回の一連の新聞業界のネット参入劇は、結果的に広告媒体のネットへのシフトが加速するという事になるでしょう。
この辺の流れと情報をうまく取り入れていかないと、これからの広告業界では生き残れないというのは事実です。

今さら「純粋なジャーナリズムです」なんてキレイ事はありえませんので、この流れで行くと紙としての「新聞」はどんどん無くなって、ニュースサイトやポータルサイト、コミュニティ的なサービスを運営するサービスベンダーに変貌して行くのではないでしょうか?


「新聞」という存在が無くなる日は遠くないかもしれませんね…

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